【個人山行】立山(雄山・大汝山)~浄土山周回 富山県中新川郡立山町芦峅寺 清水克宏
当会で、ゴールデンウィークの5月3日~4日、雷鳥沢テント泊で立山に行く計画があったが、あいにくの悪天で中止となった。
連休最後の5日、6日は天気がよさそうで、6日の立山駅発室堂行きのケーブルカーの始発だけ、わずかに空席があり予約が取れた。そんなことで、個人山行として、5日立山駅前の駐車場で車中泊し、6日日帰りで立山~浄土山を周回することにした。

- 日程:2026年5月6日(水・振替休日) 天候:晴のち曇
- 参加者:単独行
- 行程:(―:車、=:ケーブルカー・バス、…:徒歩)
5日 自宅14:30―立山駅19:10(車中泊)
6日 立山駅6:40=美女平=室堂7:50~8:15…一ノ越9:30…雄山(3,003m)11:00…大汝山(3,015m)11:30…雄山12:00…一ノ越12:45~13:00…浄土山北峰14:00…室堂15:00~15:40=立山駅16:50ー(吉崎温泉入湯)―自宅22:15 - 地理院地図2.5万図:立山・黒部湖
5日午後、渋滞を避け午後に自宅を出発、立山駅に向かう。富山市街からも立山連峰が意外な近さで眺められるのに驚いた。立山が、古くから山岳信仰の山であったことにも納得。

富山地鉄の立山駅の前の駐車場で車中泊。翌朝5時30分頃には、始発を待つ車でほぼ満杯になっていて、昼間だと、千寿ケ原緑地公園の駐車場まで行かないと停められないだろう。
立山ケーブルカーの駅前には、当日切符を求める人で5時頃からかなりの行列ができていた。
予約しておいたので、6:40始発のケーブルカーに無事乗れた。登山者1、日本人観光客2、外国人観光客2といった割合。

ケーブルカーで美女平へ、そこからバスに乗り換える。
途中、落差約350m日本一の称名滝と、落差約500mながら雪解け時期と雨に時にしか現れないので日本一と呼称できないハンノキ滝も遠望できた。

有名な大谷の雪の壁も、初めて実見できた。

7:50 立山バスターミナルに到着。登山届を出し、単独行なので、安全も考えビーコンも借りた(5,000円)。アイゼンを履いて、8:15一ノ越経由で雄山(3,003m)へ向け出発。
竹竿が差してあり、踏み跡がしっかりついている。数日前に、30㎝ほど新雪が積もったそうで、春山にしては雪の色が際立って白いのがうれしい。

一ノ越への登りで、室堂方向を振り返ったところ。奥大日岳の手前のみくりが池からは噴煙があがっている。

一ノ越(2,705m)に9:30到着。おおむね、夏のコースタイムで歩けている。

一ノ越山荘の前からは、黒部の谷越しに、槍ヶ岳や笠ヶ岳が眺められた。

ここから、雄山に向けて稜線を登る。登りは赤いペンキ、下りは黄色のペンキに従う。大勢の登山者があった。

途中、雷鳥にも出会えた。うまく撮れていないけれど、中央にいます。

雄山神社直下の一等三角点に、10:50到着。富士山も眺められた(矢印)。

雄山の山頂にある、雄山神社峰本社。万延元年(1860)に加賀藩主前田氏による最後の造営の社が、平成8年(1996)に136年ぶりに再建されている。前回、早月尾根から剱岳~立山~薬師岳を単独縦走した時は、その古い社殿を見た記憶があるので、雄山は30年ぶりくらいになる。

雄山の向こうに、大汝山(3,015m)、そして剱岳(2,999m)までの稜線が眺められ、大汝山まで往復することにする。
雄山神社の下を巻くところがちょっと細くて神経を使った。そんなところを、半ズボン・スニーカーの(言葉からおそらく)フランス人が、ストックもなしに降りてくるのには参った。

11:30 大汝山に到着。

ここからは東北に、爺ヶ岳、鹿嶋槍ヶ岳、五龍岳、昨年会でゴールデンウィークに登った唐松岳、白馬三山が眺められる。

南を振り返ると、雄山の向こうに飛騨山脈南部の山々が展開。

12:00 雄山に引き返し、一ノ越に向け下っていく。
向かいの岩のピークが龍王岳(2,872m)で、その左のなだらかな部分が浄土山(2,831m)。

13:40 浄土山南峰を通過。この時点では雄山から剱の稜線がしっかり見えていた。しかし、次第に雲が湧きおこって、気が付けば、登山者の姿もなくなる。

14:00 北峰に着く頃には、霧か雲かに包まれ視界がきかなくなる。
ここまで、明確にたどれた踏み跡が、平坦な山頂のため乱れ、しかもスキーヤーが滑降に入るための踏み跡もあったりして、北の尾根に入りかけ、引き返し、日露戦争で戦病死した富山県出身者2595名(第9師団歩兵第35連隊)を祀った軍人霊碑の向こうに、ようやく下りの足跡を見つけた。
しかし、そこからの急斜面の下りは、どうやらハイマツの中を適当に歩いているようで、赤ペンキの印の場所に立っていても、その先に踏み跡が見当たらず、アイゼンを履いていても滑落しそうな急斜面となる。このあたりの微妙な積雪期のルート取りは、GPSにも頼りきれない。
ここで初めてピッケルを出し、ハイマツを横切ると、ようやくなだらかな斜面になり、まとまった踏み跡が見えてきて、ひと安心。

なんとか、室堂ターミナルに15:00に到着。思ったよりロスタイムがなくてよかった。
15:40のバスで美女平に向かうが、ケーブルカーが故障とのことで、そのまま立山駅まで運んでもらい立山駅16:50着。最寄りの吉峰温泉で汗を流し、帰路につく。ちょうど日没時間で、夕日に染まった立山連峰を眺めることができた。
途中、カーナビに「∴浮田家住宅」という表示が出た。
浮田家というと、加賀藩が黒部奥山の国境警備のために置いた「奥山廻役」を務めていたと、『加賀藩山廻役の研究』(山口隆治氏著)という本で読んだことがあったので、立ち寄ってみた。いかにも、地元の重鎮の御屋敷というたたずまいで、国の重要文化財に指定されている。
立山の歴史も垣間見られ、濃い一日で連休を締めくくることができた。




