【個人山行】頭巾山(901m)・三郡山(935.9mⅢ等△) 福岡県宇美町字宇美 NT
ヒマラヤで知己を得た古い山仲間との懇親会が福岡で開催され参加した。九州まで来たなら、当日のホテルチェックインまでに一山登ると決めていた。地形図を眺めて市内から近く最も高い山を中心に捜していた。土地勘のない所であり登山道が地形図に記載された山を条件に駐車場が整備された三郡山(さんぐんさん)を選んだ。写真の左側の山が三郡山(レーダーの塔群が有る)その右三角の山が頭巾山、最右が宝満山である。

- 日程:2026年4月5日(日) 天候:晴れ
- 参加者:NT(単独)
- 行程:一本松公園・昭和の森キャンプ場駐車地6:58-頭巾山8:42-三郡山9:08~9:40-欅谷(つきたに)林道10:30-一本松公園・昭和の森キャンプ場駐車地11:11
- 地理院地図2.5万図:太宰府
キャンプ場入口の駐車料金表は6時間500円、超過は500円の割り増しとなっていた。登山準備中の若者に地形図を見せ、このコース6時間で周回出来るかと尋ねると時間は十分だが、この山は急登が続く、近くの宝満山829mに変更しなさいと諭された。宝満山は「福岡の高尾山」と呼ばれる人気の山で人も多い。それと「ヤマップ」を使い登山しなさいと・・

「意固地な老人」は宝満山の地形図を持っていないことを理由に一人で頭巾山を目指した。

昨夜まで雨だったようで此の時間に此の悪道から頭巾山を目指したのは小生一人だった。滑りやすい赤土のぬかるみに足跡が残っていたので早立ちの先行者はいたようだ。

雨上がりの水分を多く含んだ深く窪んだ道はカシやツバキ、ヒサカキ類の照葉樹林が覆って陽を隠し昼なお暗く気分をも暗くさせた。

若者に「急登」と言われた時に地形図を見ると確かに等高線の間隔は狭く下から見上げる頭巾山はピラミダルだったので岩山かもと想像はついた。早速岩の「お出まし」と期待した。

岩は続かず急傾斜地に階段状の木の根が上へ導いた。雨上がり後の下山に使っていたら滑りやすく「おっかなびっくり」フィックスに助けられ「そろそろ下り」になっただろう。

やっと現れた苔むした岩にロープが垂れていた。階段状の岩場を越えると岩は尽きて傾斜が落ちた尾根を西の高みへ進んだ。若者お薦めの「ヤマップ」の必要は全く感じなかった。「そういう登山はしないんです」と言ったが奥美濃を知らない人には理解出来ないだろう。

全く人気のない頭巾山(とっきんさん)の最高点、温度計が置いてあり気温は5℃だった。

頭巾山最高点を過ぎて東へ70m進むと宝満山から三郡山へ続く稜線となった。そこは九州自然歩道となっており赤土の広い道が導きこれまでの登山道とは全く異なっていた。

やがて三郡山方面から下りて来る人達とすれ違う。トレランの練習場として利用している方が多いようで雨で洗われた石が多く残された道を宝満山方面へ駆け下って行った。

自然歩道一帯は元々ブナの林で有ったが古くから度々伐採された結果、アカシデ、イヌシデ、リョウブ等の「シデの林」となったようだ。林の中で見つけたスミレが可愛かった。

更に自然歩道を東に進むと「航空監視レーダー局」の施設に突き当たった。鉄条網に沿って舗装道路に出ると両脇の施設に挟まれ北に向きを変えて山頂方向へ進んだ。

三郡山山頂には男女2名の登山者が居た。生憎の霧で展望は全く効かなかったが天気が回復すれば福岡市内は勿論玄海灘迄見渡せた。眺望のすぐれた山と下山後に聞いて知った。

Ⅲ等三角点標石柱は大きな保護石にがっちり守られていた。30分ほどの頂上滞在中は夏用ダウンを羽織って過ごしたがトレランナーの若者は半袖Tシャツで登って来た。羨ましい。

三郡山から砥石山へ至る稜線を欅谷(つきたに)降り口まで400mを辿る間に2名のトレランナーに会った。格好の練習場なのだろう。峠から欅谷へ向かう急な木階段に掛かるとパタッと人の気配が消えた。気掛かりは欅谷は廃道状態との注意書き看板が有ったことだ。

木階段はやがて流出して木の根のむき出し個所や岩場の急下降が出て来て滝上を横断した。

濡れたスラブ状の滝上をスリップに注意してへつる、えらい所を下降路にしたが下るしかない。降雨時は相当ヤバそう、今日の登山は天候に助けられたのだと肝に命じた。

滝上部を横断後は谷を右に見て左岸を下る、赤目印が残されルートを外す心配は全く無かった。花崗岩の谷は滝が連続しており下降路は荒れて全く気は抜けなかった。

舗装された欅谷林道登山口に降り立ち標識を見た時はヤレヤレ終わった、ホッとし休憩した。だが、舗装は急傾斜のカーブだったからで直ぐに御覧のような廃林道と化した。

しかし、下るに従い林道は広くなり悪路はやがて舗装道路となった。両手を振って歩くゆとりが生まれると道脇の名も知らぬ可愛い小花にカメラを向けた。

キャンプ場の有る駐車地には4時間余りで帰り着き追加の500円は免れた。これで500円高いランチを注文できそうだ。食事を終えてホテルへ向かう頃には古い友人たちもボチボチ博多駅に着くだろう。完



