残雪期 剱岳源次郎尾根 2026.05.05-07

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【個人山行】剱岳(2,999m) 富山県中新川郡上市町、立山町 SD

 3月の赤岳主稜を無事終え次の目標として残雪期の剱岳源次郎尾根を計画しました。体力勝負なのは分かっていたので2人とも歩荷トレーニングを何度も行い本番に臨みました。

  • 日程:2026年5月5日-7日
  • 参加者:SD(記録)、MR(会員外)
  • 行程:
     5日 室堂10:30~雷鳥沢キャンプ場11:30~劔御前小屋14:00~劒沢キャンプ場14:40
     6日 劒沢キャンプ場4:30~平蔵谷出会5:10~源次郎尾根Ⅰ峰8:50~源次郎尾根Ⅱ峰9:40~剱岳11:40~平蔵谷出会14:00~劒沢キャンプ場17:00
     7日 劒沢キャンプ場7:30~劔御前小屋8:40~雷鳥沢キャンプ場9:50~室堂11:20
  • 地理院地図2.5万図:剱岳

5日 4日の23時過ぎに立山駅に到着して4時迄仮眠。5時前から当日チケットを求めて並んだのですが、観光客が大勢いて出遅てしまいました。加えて前日に雪が降ったそうで除雪のため始発が1時間10分遅れとなり室堂到着は10時ごろになりました。 この時期のアルペンルートは初めてで観光客の多さと季節外れの積雪の影響と勉強になりました。
室堂の登山届所の職員の方によると、例年に比べると1ヶ月分は雪が少ないという話で何処も雪が少ないとは聞きますが立山も同様だったようです。

例年なら6月上旬くらいの積雪量でしょうか

雷鳥沢キャンプ場は賑わってました。多くはスキー目的でしょうか?

剱沢のキャンプ場にようやく到着。心配していたトイレですが入口まで階段状に雪が掘り下げられていました。(地下3~4m)ペーパーまで用意してくれていて非常に助かりました。

夕食後は明日も早いので日が沈んだら直ぐに就寝

6日 4時30分にキャンプ地を出発。源次郎尾根取り付きの目印の大岩から奥手のルンゼから取り付きます。始めは30度くらいでしたが徐々に傾斜が増して最後は部分的に70度を越えていたように思います。前爪を多用せざるを得ない状況でヒラメ筋が悲鳴を上げました。
源次郎尾根に乗ってからもナイフリッジと傾斜のある壁が交互に続き、気が抜けない状況が続きました。小さなクレパスも1箇所あり雪崩を誘発しないよう慎重に通過しました。ルートを通してここまで長時間命の危険を感じたのは初めてです。Ⅱ峰からの懸垂を終えるとその後は多少歩きやすくなったように思います。
剱岳山頂は社が埋まっていて強風だったので記念写真を撮って直ぐに下山。途中間違って早月尾根方面に降ってしまい30分程度時間ロスしてしまいました。何年か前の扇谷のピークで休憩後に道を間違えたのを思い出します。気を取り直して別山尾根ルートに。カニの横ばいを通過して平蔵谷を降りて行きます。アプローチ時に雪崩跡を見ていたので気色悪くてシリセードで速やかに降りました。
平蔵谷出会までは予定より少し早いペースだったのですがここで電池切れ。ノロノロとキャンプ地まで剱沢を登り17時頃に到着。疲れました。

下りで使う平蔵谷に雪崩の跡があり軽自動車程のデブリが2つ。こんなのに当たったらひとたまりもありません。

源次郎尾根取り付きの目印の大岩。残雪期は大岩奥の草つきを越えてルンゼを登っていきます。

うっかりして滑ると劒沢まで戻りそうな急傾斜です。

写真で伝わるかどうか?結構な急傾斜で左右どちらに滑っても止まる前に崖下に落ちそうです。

八ツ峰。トレースが付いているのが見えたので、同じ日に八ツ峰を登ったパーティーがいたかもしれません。

Ⅰ峰からⅡ峰へ繋がる道中は連続したナイフリッジで時折岩場歩きも混じり気が抜けませんでした。

Ⅱ峰からの懸垂下降。トポでは60メートルロープとあったので用意しましたが、岩の下部が雪で埋まっていて残雪期は50メートルでも十分そうでした。

剱岳山頂にてバディと記念写真。残雪期の剱岳に登れる日が来るとは思いませんでした。

平蔵谷。出来るだけ早く抜けたかったのでシリセードで降りました。歩くのに比べると1時間以上は短縮出来たと思います。

疲れ果てましたが日が沈む前に帰ってこれました。

7日 テントを片付けて7時30分頃に下山開始。下山と言っても先ずは剱御前までの登り返しです。前日の疲れが残っていてキツかったです。ようやく登ったら雷鳥沢までの激下り。ここはシリセードで時間短縮しました。上部はシリセードか滑落か分からないくらい速度が出てスリリングでしたが。
雷鳥沢小屋で冷たい水を飲んで一息ついたら最後の気力を振り絞って雷鳥坂を登り室堂に到着。12時発のバスで無事下山出来ました。

出発して直ぐの登りがキツイ!荷物は軽くなっているはずなのですが疲労の為かそう感じません。

大日岳方面。この日は強風で稜線上で休憩するのは辛かったので雷鳥沢に直ぐ下りました。

室堂に到着。終わったと思ったら一気に体が重くなりました。

今回の山行は今まで練習してきた事が繋がって成功出来たと思います。特別難しい場所は有りませんでしたが、滑ったら死ぬと思った場所が多数ありました。最後の手段としての滑落停止技術はもちろん必要ですが、落ちない転ばないための確実なピッケルワークとアイゼンワークがより重要だと感じた山行でした。